「オイルフリー」ってどういう意味?
スキンケア商品でよく見る「オイルフリー」という言葉。
直訳すると「油分を含まない」という意味ですが、
実際には 「鉱物油や植物油など、油性成分を配合していない」 ということを指します。
ただし注意したいのは、「完全に油分ゼロ」ではないという点です。
シリコーンなどの揮発性油分(肌に残らずサラッと蒸発するタイプ)は
「油分ではない」とみなされ、オイルフリー処方でも使われることがあります。
オイルフリーが向いている人
薬剤師の立場から見ると、オイルフリー化粧品が合いやすいのは次のような方です👇
- 脂性肌(オイリー肌)でテカリやすい人
→ 油分を減らすことでベタつきを防ぎ、皮脂分泌のバランスを整えやすくなります。 - ニキビができやすい人
→ 毛穴詰まり(コメド)の原因となる油分が少なく、アクネ菌の繁殖を防ぎやすくなります。 - 夏場や湿気の多い季節に使用したい人
→ 軽いテクスチャーで、肌表面がサラサラに保たれるタイプが多いです。
一方で、乾燥肌や敏感肌の人は注意が必要です。
油分が少ない分、水分の蒸発を防ぐ力が弱く、
肌のバリア機能をサポートする力が足りないことがあります。
オイルフリーでも「保湿力ゼロ」ではない
「油分がない=保湿できない」と誤解されがちですが、それは間違いです。
実際、オイルフリーでも
- ヒアルロン酸
- グリセリン
- BG(ブチレングリコール)
などの水溶性保湿成分を配合することで、しっかりうるおいを保つ製品も多く存在します。
また、「オイルカット」と「オイルフリー」も微妙に意味が違います。
- 「オイルカット」:油分を極力減らした製品(完全ゼロではない)
- 「オイルフリー」:油性成分そのものを含まない
このあたりもメーカーによって表現が異なるため、成分表を確認するのが大切です。
薬剤師からのアドバイス
「ベタつきが嫌で、乳液やクリームを避けている」という男性はとても多いです。
ですが、油分を完全に避けると、肌の乾燥が進み、逆に皮脂が過剰分泌されることもあります。
オイルフリーのスキンケアを使う場合は、
- 朝:オイルフリーの化粧水+ジェルタイプ保湿
- 夜:必要に応じて油分を少し含む乳液を追加
といったように、時間帯や肌の状態で使い分けるのがベストです。
特にニキビができやすい人は、
「ノンコメドジェニック」かつ「オイルフリー」のダブル表示を目安に選ぶと失敗しにくいです。
まとめ
オイルフリー化粧品は、
テカリ・ニキビを防ぎたい男性にぴったりの処方です。
一方で、乾燥肌や敏感肌の方は「油分を避けすぎない」バランスが大切。
薬剤師としての視点では、
“オイルを悪者にせず、肌タイプに合わせて使い分けること”
これが最も効果的なスキンケアの考え方です。

コメント